コ・ジェネレーションの仕組みと総合点検の様子

今回は当社が管理している中でも最重要としているコ・ジェネレーション設備と22000V受電用の特別高圧受電設備の総合点検の風景の一部を紹介させていただきます。

総合点検では建屋を完全停電させて作業を行います。協力会社の力も借り、総勢140人態勢で望みました。

当事業所では使用電力7000kVA・使用熱量3400kWという巨大設備の管理を任されています。
40年間で培ったノウハウを最大限に生かし、竣工から現在までの25年間、管理に全力で勤めてまいりました。

 コ・ジェネレーション設備をごくごく簡単に例えて説明させていただきます。
車がガソリンを燃料としてエンジンを動かし前進するのと同様に、都市ガスを用いて発電機を運転します。
車のエンジンは冷却しないとオーバーヒートして動かなくなってしまいますね?
これを防ぐのが冷却水で、あらゆる原動機を動かす上で必要不可欠なものです。
エンジンを冷やして仕事を終えた冷却水はどうしているのか?
冷却水の温度は、エンジンを冷やした事によって温度が上がってしまっているので、
温度を下げなくてはいけません。

 通常のシステムでは、仕事を終えた温度の高い冷却水の温度を下げるために、大気と熱交換をさせます。
カップの中のコーヒーが時間が経つと冷めていくのと同じ原理です。
温度の高い排気ガスも、そのまま大気に熱を放出してしまいます。
通常、これらを『廃熱』と言います。排気ガスは放出して終わりですが、冷却水は温度が下がったら、
またエンジンの冷却…のサイクルを繰り返します。

コ・ジェネレーションシステムではこの『廃熱』を利用します。

 仕事を終えた冷却水と高温排気ガスを空調熱源装置で熱交換し、その熱を空調熱源として使用します。
また、発電機を使用しているので停電にも対応できます。
このシステムをお客様に推薦し、導入したのが当社の社長です。
以後、このシステムの運用をお客様より任されております。
電気は商用電源との並列使用なので、都市ガスでの発電効率と熱エネルギー効率等を計算し、お客様に電気と熱の最適なエネルギープランを提供させていただくのも当社の仕事です。
発電の副産物である廃熱を空調の熱源として利用し、さらに停電まで対応できるシステムですが、『電気』と『熱』が連動しているので、運転が非常にシビアで難しく、どちらが欠けてもコ・ジェネレーションとして機能しないので、メンテナンスは非常に重要です。
日常点検や定期点検の他、こうして年に1回、総合点検を実施します。

総合点検時は細部まで点検を行います。
当然ですが、発電機も点検項目に入っています。
この時ばかりは発電機の運転はできません。
作業用照明などは仮設電源車で対応しました。

 今回の点検では特に不具合は見つかりませんでした。
定期的に細部まで手を入れ、日常的に点検している結果です。
『電気』や『空調』は生活になくてはならないものです。
『当たり前』を提供させていただく仕事だからこそ、絶対に抜けがあってはいけません。
そこが『ビル管理』の大変な面であり、おもしろいところでもあり、やりがいを感じる部分です。
従業員一同、今後も業務に励んでまいります!!

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